消し条件と買い条件
消しの条件・買いの条件とは、個々で決めておくのが良い。必ずしもということではなく、高確率でこうなる、高確率でこういう馬は負けると言うのをはじめから自分の中に条件付けておくことが必要となる。これは、私の経験上、もしくDATAに基づいたもので、各個人でその条件を設定しておくのがよいだろう。
半年以上の休養明けの人気馬は買い目には入れない
(理由)半年以上休養している馬は走らない。久々のレースでカンも鈍っているし、どれほど自分の判断のなかで調教が良かったとしてもこういう馬は買わない。休養明けで買い目に入るのはすなわち半年以内。また、明らかに著明な能力格差が感じられる場合。人気薄の場合は、時と場合による。走ったら諦める。
特殊な条件下でない限り近い前走でレコード駆けした馬は買い目から外す
ここで言う、特殊な条件下とは、明らかにそのレコード駆けした時よりも調子が伸びていることが予測される場合。平行線以下であれば決して買い目にはいれない。理由はほとんど好走するのを見たことがないから。たいてい人気になっていることが多く、穴狙いには最適条件と考えるが、そのレコードの出し方も注意が必要で、例えば引退したクロフネ。武蔵野Sで出したレコードは馬ナリでムチをいれずそのまま走りきってしまった。こういうレコードの出し方は疲労を残している可能性は薄いため、次走も狙っていける。次走はJCダートもご存知のレコードであった。
休養明け久々の出走で馬体減の馬は買い目には入れない
休養明けで馬体が増えているのは本来通常。それが減っているのは体調に疑問がある。
発熱後一ヶ月以内の馬は買い目に入れない
こういう馬はたいていの場合、回復しきっていないことが多い。調教などによる能力的な回復を考えに入れると1ヶ月は買い目からはずすのが懸命と思える。こういった条件付けをしておくことで、買い目は絞りやすくなる。他にも多数上げられるが、固定観念を持ってしまうと、正しい馬券判断を誤らせてしまう原因にもなりかねないためこれ以上は、自分で決めてもらいたい。
予想の復習
競馬の予想において大切なことのひとつに復習というものが挙げられる。多くの人は、そのレースの内容をよく振り返るということをしない。これはいけない。まず、どうして予想が外れたのか、また当たっていたとしても他の選んだ馬が好走できなかった理由などを見つけていく必要がある。それは、今後の予想そのものの精度を上げる目的もあるが、各馬のキャラクターを掴む上でもものすごく重要なことである。そのレースの中で得られた各馬の特徴というのは、展開を予想するにせよ、調教を見るにせよ。ものすごくその後の予想への影響が大きい。その過去のレースを振り返って、例えば、ある逃げ馬が控えて差すことを覚えた。被せられると沈む、こういった流れだとこの馬は粘り切る。その他、こういう調教だと、他の馬は好走するにもかかわらずこの馬の場合にはむしろ逆反応。といった、これまでの理念に当てはまらない馬の存在に気付くことも多々。だからレース回顧というのは必ず考えねばならない。そして必ず外れた理由、または、できる限り個々の馬の状況を把握するようにしたい。レースを見ているうちに、ものすごい末脚を披露した馬、驚異的な逃げ粘りを披露した馬というのを見かけることがある。こういった馬の出走には目をはなさず、レースを見るようにすると良い。追いかけていると、好走のタイミングが分かりやすい。どれだけ走っても人気にならないような馬は特に注目。また好走のタイミングが人気と反比例するタイプの馬は特に注意しておきたい。ただ、単純に見ているだけでは、実際のところ意味をなさないときもあるので必ずレースの結果を見て、映像を思い浮かべながら、成績と照らし合わせる必要がある。成績結果等をJRAのホームページなどで見ると見られるが、
ハロンタイム: 12.7 - 11.1 - 11.1 - 11.7 - 11.7 - 12.0 - 12.1 - 12.5 - 12.8
上り: 4F 49.4 - 3F 37.4
2コーナー: 8,9,10(2,3)15(4,7)12(1,11,13,14)6-5
3コーナー: 8=9-(2,10)-(3,15)4-7,11(1,12)(6,14)13-5
4コーナー: 8=9,2-(3,10)15,4(1,11,7)6,12,14,13,5

<払戻金・給付金>
単勝 01 2,420円 7番人気
複勝 01 380円 6番人気
08 150円 2番人気
06 160円 3番人気
枠連 1-5 4,830円 21番人気
馬連 01-08 4,810円 17番人気
ワイド 01-08 1,620円 17番人気
01-06 1,770円 23番人気
06-08 420円 3番人気

こういった、内容のものであるが、この結果を見ると。まず、ハナを奪って逃げたのは08.ベルボクサー、この馬は、どのレースでもほぼ常にハナを奪って逃げている。しかも、この前走のレースでは、2000mであるにも関わらず、テンの3ハロンを34.9秒、1000mをなんと57秒7という脅威的なハイペースで逃げて02着。今回のレースでも単騎の逃げに持ち込み、ペースはテンの3ハロン34.9秒、1000mがやはり、ここでも58.3秒とかなり速い。これで分かるとおり、最初の1000mではまったくペースの落とすことの無い逃げ馬であることがわかる。そして、結果としてここでも02着。周りの馬の位置取りを見ていくと前を走っていた馬は、最後に脚を無くしてしまっているのか、01着、03着、04着、05着までは後方の馬で占められており、06着に2番手追走のタツショウワが01着馬に3馬身以上の差がついている。ここでまず、明らかな馬の個性がひとつ発見できた。08.ベルボクサー、ペースを落として逃げるタイプの馬ではなく、他馬を突き放して逃げそのままスピードを持続して逃げ切るタイプの逃げ馬というキャラクターを捕らえることができよう。このことは、やはり今後において、同馬が出走した場合、何はともあれハイペースになってしまうということが考えられる。また、その他のレースにおいても、よく追い込んでいる馬、道中のラップの変化を見て、自分が行った予想を照らし合わせていくことで、何が間違っていたのか、どこがいけなかったのかが見えてくる。そういう部分を今後の予想に役立てていく必要がある。1200m、1400mといった短距離戦の場合には、前後半の3ハロンの考え方で事足りてしまう場合も多いが、距離が長くなればなるほど、道中のラップがどのように変化していくのかを考慮に入れたペースの予想が必要となるが、この場合でも多くの中長距離戦を予想し、反省していくことで、どのあたりから仕掛けていくタイプの馬なのか、またどのようなラップを刻むことになるのかが見えてくる。3000mの菊花賞、3200mの天皇賞(春)、3600mのステイヤーズSなどを予想する場合、中盤のラップが想像できなければ、ペースの変化は予想が非常に困難であり、こういった回顧が必然的に生きて来るのである。出走馬の中の逃げ馬、およびそれに追走していく馬のキャラクターを捕まえていれば、レース全体がいわゆるスローペースの瞬発力勝負のレースになるのか?それとも、ハイペースのスタミナ勝負になるのか?次に、どの馬が瞬発力のある馬なのか?スタミナスピード維持型の馬なのかがこういった回顧を繰り返しているうちに掴めるようになる。それによって、そのレースの流れが見え、どちらのタイプの馬が勝つのかが想像できるようになる。例を挙げてみよう。少々古い話になるが、2000年の菊花賞、勝ち馬はエアシャカール、02着トーホウシデン、03着エリモブライアン。01番人気はダービー馬アグネスフライト06着、過去のレースを振り返っていくと、有力馬のエアシャカールは、アグネスフライトに比較し、スタミナタイプ。アグネスフライトはコレまでのレースを振り返っても明らかに瞬発力型。このとき、逃げ馬はゴーステディ、マッキーローレル、マイネルビンテージあたりが予想されており、それぞれのキャラクターや、人気馬の位置取りを考えると、中盤のラップはそれほど緩まないことが推定された。一見すると、ペースが緩まず流れが速くなるならば、最後方から追い込むタイプのアグネスフライトが有利ではないかと思われるところであるが、必ずしもそうではないのである。前述しているが、ペースが速くなると後方の馬も追走に脚を使うことになってしまい、最後に脚がつかえないのである。結果、勝ったのはスタミナ維持タイプのエアシャカールと言う結果となった。距離適性などの問題も掲げられる距離ではあるが、ここで私が言いたいのは、そういう次元の問題ではなく、馬の個性を見極めることで、予想がやりやすくなるということなのである。これは、馬柱に記載されている内容以上に価値のあるものなので、私は、各レースをビデオに収め、予想したすべてのレースにおいて回顧・検討することをお勧めしたい。
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